雨の日

紅葉を撮りに行ったのですが、あいにくの雨で、それも結構強い雨で、ちょっと大変でした。
雨だという予報はわかってはいたのですが、もしかしたら・・・の期待もあり、それに、またしばらくその日しか時間が取れそうもなかったので強行したのです。

降りやまない空をにらみながら、これからどうしたものかと東屋の下で思案していた時のこと。
「ここにはよくいらっしゃるの?」
と、ひとりの中年女性に話しかけられた。彼女もまた紅葉を撮りに来たけれど足止めされているという。
「ここは初めてなんです」というと「わたしも初めて。毎週いろんなところに撮りに行ってるの?」
「子どもがまだ小さくて最近はなかなか出られないんです」
「そう、大変ね・・・でも子どもが大きくなったと思ったら、今度は親の介護が待ってるのよね・・・・たまにはこうして命の洗濯に来ないと、やってられないよね」と、いたずらっぽく笑った。

雨の中無理やり三脚を立てた時に隣になった初老の男性。シャッターチャンスを待つ間に会話を交わした。彼はその場所に詳しくて、いろいろな情報を教えてくれた。おかげで次は良い写真が撮れそうな気がする。帰り際、写真ブログをやっているから見てみて、と名刺をくれた。別れた後に早速ブログを拝見すると、大病をされて現在も闘病中なのだと知った。

雨でなかったら出会えなかった風景や人たち。
結局その日、雨はやむことはなくあまり撮れなかったのですが、まあいいか。と、さっぱりした気持ちで帰路につきました。

 


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