幻の湖

先週、日光の小田代ヶ原に7年ぶりに幻の湖(小田代湖)が出現したと聞いて行ってみた。
画像検索するとたくさん出てくるが、7年前の小田代湖の風景写真はそれはそれは美しく、あれを生で見て撮影することができた方がものすごく羨ましかった。その当時私は妊娠初期、つわりだなんだととても行くことができなかったので。

7年ぶりに湖が現れたという情報を聞いたとき、やっと遂にその時がきた!と小躍りした。家族にちょっとだけ無理を言って、もろもろの予定に都合をつけて、平日の真夜中、日光に向かった。

今回の湖は水が少ないという情報は事前に得ていたが、実際に見てみると想像以上に少なく、どちらかというと水溜まりに近かった。ちょっとテンションが下がる。

しかし、日の出前から立ち込めていた霧が晴れ、はっきりと現れた小田代ヶ原の姿を見たら、湖の大小などどうでも良くなった。朝日が差しこみ、カラマツの黄葉がいっそう濃くなった。水溜まりは青空の青色になり、そこに、小田代ヶ原のシンボルで写真愛好家のアイドル、「貴婦人」と呼ばれる白樺の姿が映りこんだ。
「きれい・・・」思わずつぶやく。
7年前には及ばないと言われるかもしれないけれど、この目の前の風景は、もうこれで完璧に美しかった。


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